修学旅行で、距離縮まってもしかしたら"好きな人"から"彼女"に変わっちゃったりするのかな?



翔馬に「あの子と付き合う事になった」なんて言われたらあたし、笑えるかな?



翔馬からしたらあたしは"妹"のような存在だからきっと相談とか受けるのかな?


勝手にどんどん色んな事を考え込んでしまう。



あぁこんな時。

いつか読んだ少女漫画ならあたしを好きになってくれる男の子が現れて慰めてくれるのに。




「……バカか、あたしは」




夢見すぎだよ。

これは現実の恋なんだから。



どうにも出来ない無力な自分が情けない。




窓の外を眺めると翔馬の部屋の灯りがまだついていて。




「…楽しんで来てね」




そう、呟く事しか出来なかった。