「亜美ばかだなーあはは。ほら、これだよ」


机の向こう側に座っていた裕太が


隣にきて私の教科書をのぞきこむ。



―――――ドキッ




「あ、ありがとう」


顔が赤くなるのがわかってうつむく。



「めずらしいな~亜美がお礼いうなんて~」


いつものようにからかってくる裕太



私は、普通にできない。

すきだよ。大好きだよ


諦めたくなんてない

いままで通りに一緒に過ごしてたいよ。



「裕太、来週の…――」



「あっ、亜美!来週の夏祭りなんだけど今年は紗季ちゃんといくんだ。だから、一緒にいけないんだ。ごめんな?」



いままさに誘うつもりだったけど


そう、だよね…


いままで通りに遊びに誘ってくれたからって


彼女のほうが大事だよね



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