思いっきり男の足を蹴飛ばす


それはすねに直撃してしまった。


「っ…いって!この女っ!」


握られている腕を更に強く掴まれる


「―っいた!」





――もう、散々だよ




最近、本当に。




涙が溢れだして目を閉じた。












「なにしてんだよ。離せ!」


聞き覚えのある


大好きな、声……――――――


男に掴まれていない方の腕を

優しく、でも力強く。掴まれて

それのほうへ引き寄せられた。







「…――ゆうた…」







_