頭が若宮の言葉を理解するより早く、若宮の顔がカアッと真っ赤に染まって。
「じ、じゃーなブス!!!」
いつもの3倍の声量でそう暴言を吐き、物凄い速さで教室から出て行った。
…え、ちょ、ちょっと待て。
落ち着こう。
…あいつ、あたしのこと“特別”って言った?
それってもしかして…………
「いや、ないない!!」
一瞬少女マンガ的展開が頭を過ったが、若宮に限ってそんな事あるわけない。
たぶんあたしは特別にバカだから、とかそういう意味だ。
うん、そうに違いない。
呆気なく結論を導き出したあたしは、一人残された教室で帰り支度を始めた。
うーん、それにしても。
期末テストまであと5日くらいあるよね。
5日間若宮にミッチリ教えてもらえば、かなり成績はアップするかも。
……ひとつ気掛かりなのは、あいつの暴言に対するあたしのメンタル面だが………
たぶん、大丈夫でしょう!!!!