「菅野くんって…マザコン?」





残されたのは衝撃の事実。





「…知らね」




若宮は、はぁ、と深いため息をつくとフェンスに寄り掛かった。








「なんか疲れた」




「…お疲れ」






それにしても犯人が菅野くんだったとは…



てっきり女子かと思ってた。






「…ん?何?」





なぜかあたしをジーッと見つめてくる若宮。





「…俺


言っとくけど、どんなに完璧な男が現れても、俺より一億倍いい男が現れても、お前を渡す気なんてないからな」





ま、俺よりいい男なんていないと思うけど?





そう自信満々に口角をあげる若宮が、





…愛しくて。






「自意識過剰」



「っは!?おまっ」





駆け寄って若宮に抱き着くと、めちゃくちゃ動揺していた。






…でもそんな自意識過剰男を好きになってしまったんだから仕方ない。