火傷したところよりも、どこよりも… さっきまで若宮に触れられていたところが熱い、なんて… そんなこと気のせいだ。 絶対に気のせい。 あたしは蛇口を強くひねる。 ジャージャーと音をたてて流れる水を見ながら、あたしはひたすら、そう言い聞かせていた。