「おい何見てんだよ」


「…べっ別に?」



若宮に視線を追われそうになって、慌てて琴平さんから目を逸らした。




そして若宮の手から乱暴にボールを奪い取る。




「じゃ…」


「待てよ」




グイッと若宮に腕を引っ張られて。





その反動で、ボールが鈍い音をたてて床に落ちた。