「何があったの?吐きなさい」
「い…いや別に…何も?」
「あ、噂をすれば若宮」
ドキーッ!!!
恐る恐る振り向くと、呆けたような表情でクラス名簿を眺める奴がいた。
「若宮久しぶりー!」
「ちょっ彩!?」
あたしの制止を振り切り、若宮に声をかける彩。
振り向いた若宮が、あたしに気づいてあからさまに気まずそうな顔をした。
気まずいのはこっちじゃボケェ!!!
「若宮と笑佳、また一緒のクラスだよ~♪」
「……へ、へぇ」
チラリと、若宮が横目であたしを見る。
「どう?嬉しい??」
「……………べ、別に!お、俺もう行くから!」
カミカミ若宮は、なぜか真っ赤な顔して慌てて去って行った。
「悠~!」
「悠待って~!!」
その後をすかさずファンの女子達が追いかけていく。
相変わらずモテモテのようで。