傷だらけの男がいる部屋の前には、2人の男がいた。
「修、洋、変わって。
飯、食いに行けば?」

「え、あ、はい。
「「失礼します」」
お辞儀をすると、少し焦りながら皆がいる部屋の方に行った。

――カチャ
「‥‥まだ寝てんのかよ。」

この部屋には、ベッド1つと、ガラステーブルが1つと、掛け時計しかない。

地べたに座って、壁に背をあずける。

「‥はぁ。」
する事がない。

掛け時計に目をやると、12時丁度だった。

「‥誰か来た。」
私のつぶやきは、闇に消えた。

「椿、酒持って来た。」
ニシシと笑う兄ちゃん。

「ありがと。」
1本受け取る。
「飲み過ぎんなよ?」
「うん、わかってるよ。」

2人で、他愛もない話をした。