響夏は痛さにたえきれず、頭をかかえこんでしゃがんだ。

そしてしばらくして、ムクっと起き上がり、3人を怒鳴りつけた。


「いってーだろが!?」


まぁ、見事に響夏は返り討ちにあった。


ツカツカとこっちに歩いてきた宙が、ゴツンッと頭をグーで殴って言った。


「マキ姉さんが、苦しいだろ。だいたい、おまえがそんなことしてると部活が始まらねーんだよ」


あら?


宙が珍しく声を荒げて怒ってらっしゃる。


響夏は殴られたところを抑えて、必死に言い訳をした。


「だって…。マキが俺のジャージ着てて、それがブカブカで可愛くてしょーがなかったんだよ」


うん。


もう、響夏のジャージは着ないようにしよう。


部活に来て毎日これじゃあ、体かもたないわ。