あたしは、大樹くんを見つめた。



「頑張って!あたしは先に帰っちゃうけど……」


そう言うと、大樹くんはありがとうと言った。



「じゃあ、先に降りなよ。」



「うん。行こっ、唯華。」


「オッケー!じゃあね」



あたしと唯華は階段を降りる。


あたしは、大樹くんをもう一度見ようと振り向く。




すると、いきなり体がガクンッと傾いた。



「きゃっ……」



「……危ない!!」