「あの、ちょっといいかな?」 「中谷さんだ!どうしたの?」 「あの、藤堂大樹くんはいますか?」 あたしがそう聞くと、少し怪訝そうな顔をする。 いないのかな? そこへ、友達がやって来た。 「あ、樹里ちゃんじゃーん!久しぶり!藤堂大樹って人このクラスにはいないよー!」 「えっ!?でも、大樹くんB組って…。」 「B組の藤堂大樹…ってフムフム、それは学年1人気のある2年生だよ!」 知らないの?とでも言いたそうな彼女。