もう!!

本当に生々しく思い出しちゃったじゃない。

身体中が反応するみたいに熱くなる。


「でも、その反応だとイイって事か…」

「もう、知らない!!」


私に恋愛経験が無い事を知っててからかう朱夏。

朱夏は美人だし、プロポーションも完璧だし

その上、しっかり者だから当然モテる。

ダメ男が好みだけど、遊びにも手を抜かない。

ちゃっかりイケメンとも遊んでるらしいし。


『恋』すら知らない私にとって、

遊びや本気の区別すら分からない。


そんな朱夏が羨ましくて仕方ない。

黙っていても男が寄って来るあの容姿。

1度でいいから替わって欲しい。


『男性』から口説かれてみたいと思う私。

『女性』から口説かれた事なら沢山あるのに。



「で、その彼の相手役を私に頼みたいワケ?」

「うん」

「そうねぇ……」


朱夏は返答を渋り始め、

何やら嫌な予感がするんだけど。