「京夜様、今日は何を?」

「今日はシャンパンにする」

「シャンパンですね?」


俺の返答を聞きながら、

つまみを作り始める松波。



俺らは食後にツーリングに出掛ける。

そして、帰宅後にこうして

毎晩、酒を酌み交わす。

と言っても、翌日も仕事だから

飲んでも2杯が限界。

勿論、松波の度数は低め限定。



でもって、衝撃的なのは……。


「あっ、京夜様。残ったシャンパンはそのままにしておいて下さいね?」

「フッ、また料理に使う気か?」

「勿論です。捨てるのは勿体ないですから」



―――――そうなんだ。


飲み残った酒を料理に使うと言い出し、

最近のコイツは暇さえあれば

パソコンか料理本と睨めっこしている。

それも凄く楽しそうに。


俺は手際よくつまみを作る松波の隣りで

2人分のカクテルを作り始めた。


ツールを用意してシャンパンを開ける。

帰宅後直ぐに冷やしたシャンパンが

着替えて準備している間に

ほどよく冷やされ飲み頃に。