「まぁ、ぶつかることはよくあることだし、しょうがないか……
許してやるよ」

なんか…………。



「藤本さんでしょ」

ふぇっ!?
なんで名前を!!!!?


「飛鳥と一緒に遅刻してきたでしょ?
よ~~く覚えてるよ」

ニコッと笑う飯塚君。
なんか…バカにしてるような……。



あっ!!

「な、なんで…
神崎君のこと……呼び捨てなの?」


「え? 幼馴染みだから」

おさ…


幼馴染みーーー!!!?


「……っ……へ、へー……」


こんな奴が、神崎君の幼馴染み……
ありえん。


……。



マジか…。


茶羅は、教室に戻るねーと言って、行ってしまった。

「藤本さん…」

「えっ?」


飯塚君が耳元でささやく。

「飛鳥はにぶいから頑張って」

かぁああーー

耳元から体が赤く染まっていく。

「頑張れー」

飯塚君がウインクして去っていった。


「にぶい……か…」

バレてるのかぁ……
はずっ!!