「……誰?」

茶羅が聞いてきた。


「あ、あの…ぶつかっちゃって……ハハッ…」

あっちからぶつかってきたんだけどね。




茶羅が黙る。

きまずい……

沈黙が続く。








「ああっ!!」

ビクッ!

いきなり茶羅が叫んだ。

「同じクラスの飯塚拓巳君だよね!」

いいずか…たくみ……

「うわー、さっきまで思い出してたの…ひどっ」

「えぇ…しょうがないじゃない…今日名前知ったんだもの」


いや、さっき茶羅が言って、名前を知った私の方が酷いです。