星野光高校二年生。
部活は、吹奏楽部。
担当パートは、パーカッション。

パーカッションは、簡単に話すと打楽器。

山田愛高校一年生。
部活は、吹奏楽部。
担当は、フルート。

「星野先輩。このリズム分かりますか?」
星野先輩は、誰にでも優しくて部活のアイドル的存在。
演奏の腕前も一番上手いと言われている。

「このリズムは、タンタッターン。」だよ。
笑顔で問かかける先輩。
先輩の笑顔に、皆見とれて居るのは見て分かる。

その笑顔に見とれてる自分。

星野先輩がこっちに来る。

自分のドキドキが収まらない。

「顔真っ赤にして...可愛いね。」

そんな事言われたらドキドキが収まりそうに無い。
でも、言った本人も顔真っ赤にしてる。

「星野先輩も顔...真っ赤ですよ...。」

言った自分のが赤い気がする。
謎の空気に包まれた。

先輩がその場から動かないから自分も動けない。
下を向いてると誰かに手を掴まれた。

星野先輩が自分の手を掴んでる....?

掴まれたまま、音楽室を出た。

先輩は、図書室に向かってるらしい。
何の用かな。

心は、ドキドキしっぱなし。
何か先輩に悪いことしたかな。

考えれば考える程ドキドキしてくる。

よしこうなったら何も考えるな愛!

自分に言い聞かせると、先輩は立ち止まった。

図書室の前は、誰も居なくて静かで自分のドキドキが聞こえてるかもと心配になる。

「急にごめんね...。」
先に、話したのは星野先輩。

「謝らないで下さい。先輩に何か悪いことしましたか?したなら...言って下さい。」

すると先輩は。

「はは。何も愛ちゃんは、悪いことしてないよ。」
内心ホッとした。

「なら良かったです。」
自分は、それで終わりかと思って帰ろうとしたとき。

「待って。」
さっきまで笑ってた先輩が真剣な表情になっていた。