千広くんに家まで送ってもらって携帯を見ると着信が一件。



着信:篠原 優一



…優ちゃん、だ。




「ニヤニヤすんな、キモイ。」



目の前で煩わしそうに目を細めた千広くんはヘルメットを被る。



「…キモイってヒドイ。」



「んじゃ、帰るわ。」



エンジンをかけると千広くんはさっさと行ってしまった。