「千広くん?」



歩き出した千広くんをわたしは追いかける。



てか、歩くのはやっ!




「千広くん!」



それでも千広くんは止まらない。




「千広くんってばー!」



大声で叫ぶように言うと、千広くんは立ち止まった。



「テメ、叫ぶんじゃねーよ!」


「…教えてくれないならずっと叫ぶもん。」



千広くんひどいーとか。
そう言ったら観念したように、



「見るだけだぞ。」



って言ってくれた。



わたしは嬉しくて笑う。
千広くんはそんなわたしにため息。