「ほら。」
何分かして席に戻ってきた千広くんはドンと座ってわたしにオムライスのトレイを渡した。
全く、乱暴なんだから。
千広くんはスプーンを握り、大盛カレーライスに食いついた。
「…千広くん、お金」
「…いらねーよ。ビンボー人から巻き上げる趣味はない。」
ビンボー人、て。
いちいち意地悪なんだから。
「ありがとう、千広くん。」
「…はやく食えば?」
「うん、わかった。」
いただきます、そう言って口にしたオムライスはおいしかった。
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