『やっぱり、無理だよね?』



断る理由なんてないよ?



たとえかりそめの恋人でも。



「…いいよ。」



『…え?』



優ちゃんは自分で頼んだクセして驚いてる。



「優ちゃんが頼んだんでしょう?」



少し笑うと、優ちゃんも笑いながらそっか、と言った。



『…それじゃあ、明日迎えに行くよ。』




「…うん。」




“迎えに行くよ”


なんて、久しぶりに聞いた。


彼氏がいたときだって言われた事はあるけど、優ちゃんのとは違う。



優ちゃんの“迎えに行くよ”はすごく明日が待ち遠しくなる。