『篠原 優一』 …ずっと、消さなかった。 この五年間、連絡なんて出来なかったけど。 優ちゃんも消さなかったの? わたしは、携帯を手にとって通話をタップする。 「もしもし、」 『…あ、出た。』 間違いなく優ちゃんの声……