帰り道、優ちゃんと肩を並べて歩く。 わたしの影はちっちゃくて細いし不恰好だ。 「どうして来なかったの?」 「え、」 「いつも来るでしょう?音楽室に。」 ああ、。 そのことね。 いや、行ったよ。 わたし。優ちゃん…。 “好きな子がいるんだ。” スッと優ちゃんの横顔を見つめる。 わたしは、優ちゃんに想われたい。 そんな風に想われたいよ。