千広くんは優ちゃんのお母さんに頭を下げるとどこかへ行ってしまう。




「…比菜ちゃん、また痩せたのね?」



「…そう、ですかね?」



 
コクリと頷いた優ちゃんのお母さん。




「もう7年よ?比菜ちゃん、いい人は見つけたの?」



そんなの、優ちゃん以外、



「…おばさんが言うのもなんだけど、ちゃんといい人を見つけて幸せになりなさいね?」




優ちゃんのお母さんはわたしを見て微笑んだ。



……おばさんは優ちゃんを奪ったわたしを憎まないの?



ずっと聞きたかった。



わたしが逆ならきっと憎むから。