「もしもし、優一?」


『ああ。梨子、何のようだ?』



相変わらず冷たいのね?



「明日、帰るわ。ニューヨークに。」



『明日、か?』



「ええ。お見合いなんて冴えない女がするものでしょう?」



『そうだな、?』



「そ。だから幸せになって?」




誰と、なんて言わなくたって優一はきっとわかってる。




「梨子も。」