「…優ちゃん、?」
「言ったろう?比菜ちゃんが泣くと僕も辛い。比菜ちゃんは何も悪くない。悪いのは全部僕だって。」
優ちゃんは笑った。
「…比菜ちゃんがピアノを弾いている僕が一番好きって昔言ったよね?だから僕はピアニストになろうと思った。比菜ちゃんに好かれたかったから。」
違うよ。
ピアノを弾くから優ちゃんが好きなんじゃない。
わたしは、優ちゃんが好きなだけ、なのに。
「嘘でも恋人になりたかった。でも、いつかバレるって思ったよ。バレたら僕はもう……」
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