「・・・っ数学の補習者テスト引っかかってたぁ!」
ワーンッと言わんばかりに泣き始めた欄。
「え、あ、ちょっ。欄、落ち着いて!」
「だってぇ!親友がっ・・・入院してるのにぁ、お見舞いっ、に行けないとか・・・最低でしょぉっ!」
「だ、大丈夫やって!ほら、泣かない泣かない!」
鞄からハンドタオルを出して、欄に渡す。
でも、なおも泣き続ける欄。
どないしよ・・・。
「欄、泣かんといて?欄がうちのこと思っててくれてただけで、十分嬉しい!ありがとうな!」
欄の頭をポンポンッとすると「・・・ほんと?」と小さな声が聞こえた。
「ホンマホンマ!大丈夫。って、数学の方は大丈夫なん?」
「・・・それがぁ・・・」