「今、俺が笑美を好きって気持ち以上に、笑美を好きにならないようにする」
サラッ、と冬真らしからぬ言葉を、冬真の口から聞けたことは奇跡やと思う。
「ほな、またね。」
「また明日!」
欄と中島先生と別れて、うちら三人は学校をあとにした。
それからしばらくは三人で、冬真は途中でお別れ。
「れーくんはずるいなー。」
「うるさい。」
「はいはぁい。・・・じゃぁね、笑美」
「また明日なっ」
一人帰っていく冬真の背中を見て「バイバイ」とこっそり呟いたつもりやったのに、麗にはちゃんと聞こえてたらしい。
「なにが、バイバイだよ・・・」
「あ、拗ねた?」