うちとママのいてるリビングは、物静かで、時計の秒針がチクタクいうてるだけやった。
その音が、やけに大きく聞こえる。
「・・・し、んでる?」
「心臓の病気だったらしいの。高校生で亡くなるのは、すごく辛いことだと思う。」
辛い、で済ませてええことやとは思えへん。
パパは、どんな思いやったん?
「その手紙は、彼女さんが亡くなってから彼女さんの弟さんが持って来てくれたらしくて。」
うちの手にある写真と、手紙。
うちはその手紙をそっと開く。
書かれている文字はメッチャきれい。
その人の心を、気持ちを、想いを表してるかのようで。
「・・・っ」
たった5行しかないメッセージ。