全力で走ってるうちの背後から、聞き覚えのある声がした。
間違えることはない、振り返らへんくても分かる、この声は・・・。
「ごめん、冬真!今、急いでんねん!」
「待って、笑美!」
急いでるて言うてるのに、それでも引き止める!?
でも、冬真もうちに用事があるんかもしれへんし、仕方なく止まることに。
でも、メッチャ急いでるんやけど・・・。
「っなに?用事?」
「れーくん?」
「えっ、なんで?」
なんでわかったん?
「やっぱり。れーくん捜してるんだよね?」
「そうやけど、わかってるんやったらもうええやろ?」