そして、ほぼ50分を使って、すべての問題を解き終えた。
フウッと息をつくと、先生が「できたかしら?」と覗き込んできた。
「自信があるわけやないですけど、でも見直しもサラッとやったし、これでお願いします。」
「本当に?」
「はい。」
うちの手元から回答用紙が抜き取られて、先生が赤ペンを持つ。
解答用紙に赤ペンが入れられていくのを、先生の傍らでジッと見る。
「チェックし辛いわ。」
先生はたまに苦笑しながら、それでも手は止まらなかった。
そして、それは突然やった。
「あら?」
「・・・はい?」
先生が手を止めた。