冬真、確かに、この人鬼畜や。
「でも、うち友達が6時に数学の補習終わんねん。一緒に帰る約束やから、待たせたら悪いやん!」
「なら早く解けばいい。」
「この問題難しい!」
「・・・はぁ。」
おでこに手をやりながら大きなため息。
ついでに「ったく・・・」という言葉も添えられた。
「この問題が難しい?そんなの、この例文暗記して、数字だけ変えればいいだけだろ。」
「暗記ができへんのに、どないしたらええねん。」
「そこは、とことん読んで覚えるしかねぇだろ。」
とことん読んで覚えるのに、どれだけの時間を費やすんか、れーくんにはわからへんよね。
れーくんなら数回読んだらええだけかもしれへんけど、うちの場合は何十回読んでも書いても覚えられへん。
れーくんは周りも自分と同じ頭やと思ってる。