はっと、理香さんが息を飲む音がしました。
「あなた……戦うつもりなのね。
その先には希望なんてなくってよ?」
オタク全開の理香さんが現れます。
「ボクはいくら傷を負おうとも、何度でも立ち上がります。
絶望しない限り、希望はいつだって、あるのです」
ボクもオタク全開で返事をします。
すると、理香さんはぷっと吹き出しました。
「そっか……じゃあ私も、斉藤さんと同じように堂々としていようかな」
「……!はい、是非……!」
「いつか、仲直りできるといいね」
理香さんは覚悟を決めたように言いました。
市川さんはきっと、自分より幸せな人が羨ましいだけ。
他人の幸せを妬むのは当たり前。
だけど、そこに意味はないのです。