少し前に言ったその言葉について、すでに葉深は後悔していた。
「ここ、まだ続くんですかー?主上」
「ああ、もっと奥にある祠の中が香倶さまのいらっしゃる場所だからな」
薄暗い地下の階段を進んでいく志臣を追いかける葉深は恐々と進む。
「地下への道なんてあるんですねぇ」
「この宮の地下はいろんな場所に出てて、おれもわからないことが多いから離れないでくれ。帰れなくなる。おれの迷わず行くことのできる行き先は紫族の墓場」
「墓場?」
「罪人は不味く食わない。だから、紫族は致死の薬を呑んである部屋に入り、死を賜る。だから墓場と呼ばれている。あと、香倶さまのいる、審判の間だ。」
志臣の持っている蝋燭が揺れる。どこから吹いているかわからない不気味な風が背筋を寒くする。
「こういうのは、空平の役目な気がするんですけどねぇ…」
「空平は今、どこにいるかわからないからなぁ…ああ、ここだ」
錆び付いた扉を志臣は開ける。
「ここ、まだ続くんですかー?主上」
「ああ、もっと奥にある祠の中が香倶さまのいらっしゃる場所だからな」
薄暗い地下の階段を進んでいく志臣を追いかける葉深は恐々と進む。
「地下への道なんてあるんですねぇ」
「この宮の地下はいろんな場所に出てて、おれもわからないことが多いから離れないでくれ。帰れなくなる。おれの迷わず行くことのできる行き先は紫族の墓場」
「墓場?」
「罪人は不味く食わない。だから、紫族は致死の薬を呑んである部屋に入り、死を賜る。だから墓場と呼ばれている。あと、香倶さまのいる、審判の間だ。」
志臣の持っている蝋燭が揺れる。どこから吹いているかわからない不気味な風が背筋を寒くする。
「こういうのは、空平の役目な気がするんですけどねぇ…」
「空平は今、どこにいるかわからないからなぁ…ああ、ここだ」
錆び付いた扉を志臣は開ける。