「なー桜井ー?お前のせいで俺はボロボロだー。仕事も今日でクビになってしまった…。なぁ。責任とってくれるよなー?あっはははははは」



虚ろな目をした悪魔がまた笑う。



「郁っ…兄。怖い……怖いよっ。この先生……狂ってる」



「亜華李、逃げるぞ。しっかり捕まっとけ」


そして郁兄は、私を守るように抱きしめながらドアに向かってその先生の隣を通り過ぎようとしていた時だった………。



「桜井ー。そーはいかないぞー?あっははははは」



その先生を見てゾッとした。




手にはしっかりと銀色に輝く“モノ”が握られていた。