「亜華李ー!遊び来た♪」   「亜華李早く出て来い!」


そう言って窓から顔を出したのは、大好きな郁兄と郁兄の親友の尚哉(ナオヤ)だった。


尚哉は郁兄と正反対。




うるさいし、意地悪だし、何より………ウザイ。




「郁兄!!来てくれたの?嬉しい!お喋りしよ♪」



郁兄にはやけに素直な私。



素直な自分は好き。




「おい!俺の事忘れんなや!!この馬鹿不良娘が!」



「うるさいなー。ってかアンタ誰?」



ひねくれた事しか言えない自分。




こんな自分は嫌い。





でも尚哉は私の天敵だから素直にはなれなかった。