Side 新



「もしもし、俺」


「何かあったか?」

「あったあった」



木村は同期の仲でも話しやすく

今もこうして親しい話し方をしてくれる

気を使わせてるのかもしれないが



俺的には嬉しい





「花梨が酔って寝てるってよ。場所はだから、迎えにいってやれよ」




「……あぁ、だろうなと思ってたよ」








「あいつ最近悩んでばっかだからさ」



花梨が悩み?


らしくねー




「今日ひよちゃん達と飲みに行くっていって聞いたからきっと好きなだけ話したり飲んだりすると思ってたから」


そうか、ひよは花梨の発散役にまわってたから
あんなに意識しっかりしてたのか





「……それ予想して今日一滴も飲まなかった俺ってどうなの?」



…………少しため息まじりの声が聞こえた


「それくらい好きだってことだろ?俺お前いつも尊敬する」





木村じゃなきゃ花梨は面倒みてやれねーよ




だから花梨も安心してお前についていくんだろうな






「……だったな、今から行くよ」

「ひよも花梨もはやいとこ連れて帰ろう」




「だな」