『どうした?』

「あの、木村さんの電話番号教えてほしくて」


『………いや』


むすっとした声が返ってきた



「花梨先輩が潰れちゃったんですよ。だから迎え頼みたくて」


『なら俺からするよ、場所どこ?』



「本当ですか?助かります!えっと…………の8階にいます」



『わかった。俺も迎えに行くよ。もうお開きだろ?』




や、優しいーーー!!!!!




「ありがとうございます」


『あぁ』





なんだか花梨先輩に感謝です



新さんもお迎えきてくれるなんて


夢みたい



あ、それは言いすぎ?





「きてくれるって?」

「うん大丈夫」


「なんか村瀬すげー嬉しそうな顔してるな」



(負けるはずだよ俺)




「うん、今嬉しいんだ」



「お互いさ」


「うん」




「幸せになろうな」













私が磯部くんに幸せになってほしいと願うように


彼も私に同じこと思っていてくれた





「……絶対にね」