サイド あげは




迎えにきてくれた秘書さんは


あたしを見つけられないみたい


さっきからキョロキョロしっぱなし。



あたしは顔知ってるから彼女だなってすぐにわかった



きっと派手な子がスーツを着ているとでも言われているに違いない




残念だったね、新くん


アゲハと会ったらビックリするよきっと








「玲奈さん。私、アゲハです」


玲「………、失礼しました。ご案内いたしますのでこちらへどうぞ」



「ビックリした?」


玲「え?」


「聞いてきたのと違うから」

玲「はい。金髪だからすぐにわかると言われていましたので」


「さすがにね、この場所では目立ちすぎるから」



玲「新……社長のことお考えになってくださってるのですね」



「普段は新くんって呼んでるの?」


玲奈は顔を青くした


「いいよいいよ、あたし候補者だから。」


玲「……候補者、あなたもですか」



「まぁね」


チンッ



エレベーターが最上階でとまる



玲「こちらです、」



「ありがとう」


コンコン

玲「社長、お客様をおつれしました。では、アゲハさんごゆっくり。…社長、私はこちらにおりますので何か用があればお電話で」



「あぁ、わかった」



あたしは新くんの間をぬけて社長室へ


広いなぁ



流石!!!





いつか………ここに



あたしも





妻として堂々と来る日が


くるかもしれない