私は

涙を制服の袖で

拭いた。


それでも

やっぱり

恋しい人を見ると

涙が止まらない。


統威が

こっちへ

近づいてきた。


「恵梨香…」

「来ないでっ…」

それでも

統威は

こっちに歩いてきた。


私の後ろで

足音が止まると

統威は私を

抱きしめた__________。

「離してっ!
触らないで!」

「ごめん…」

私が抵抗しても

男の力には

適わなかった。

「今は何も聞きたくないっ!…」

ついさっきまでは

当たり前に

触れていた

その腕が

手が

唇が

他の人に

触れたと思うと

気持ち悪くて

仕方がなかった。


「言い訳なんて…絶対に聞かないからっ…!!!」