―ひっ、あ、悪魔っ― 小さな小型ライトじゃサラリーマンの形相までは、見えない。 けれど私は、確実に男に歩み寄っていく。 「悪魔で結構ですよっと!」 そう言うと同時に、一発。 ピストルで男の頭を打ち抜いた。 人形の様に、壁にもたれた疲れきった人の父親。 別に恨みは無かった。 ――けど、良い気味ね 私は、彼の娘に対してそう思ったのだ。