あたしの心の中は焦りで満ちている。

ヤダヤダヤダ!!

あたしは、半泣き状態で美緒に助けを求める。
だけど、美緒はというと、ニッコリ怪しい笑みを浮かべると、

「涼平!優梨をヨロシク☆」
親友である彼女は、あたしをいとも簡単に見捨てた。

は、薄情者!!

並木くんは、美緒のほうを見てあたしのほうへ向いた。

「よろしくな!俺、並木涼平。君は岡本優梨さんだよね!下の名前で呼んでもいい?」

「………。」

美緒のほうを見ると、ニコーッと笑った。
その笑顔、目が笑ってないじゃんか……。