「オレさぁ…思ってもないことを言っちゃうんだよね…なんて言うか気が利かないっていうか。ってかオレ…女に困ってるし」


「っぷ!!!」

アタシはおかしくて、思わず吹き出してしまった。

「なにがおかしい!?」

「あははははは!!!だって、『女に困ってる』って!!!ウケる!!」


「ば~か」
田沼 智は微笑んだ。




きゅん…





は!?アタシ…―きゅん―ってなに!?

違う…違うよ、ただ…コイツが………急に笑うから。
好きじゃないよ。こんなやつ…


好きじゃないよ。




それからアタシたちは他愛もない話で、盛り上がった。

そして、お互いの家に帰った。














…好きになんかならないよ、サト






―アタシの心はもう奪われてたね―








好きになってごめんね…エリ