全部話し終えるまで、2人は黙って聞いてくれた。



「…なるほど、それで山寺に罪悪感を感じて水原を避けてたのか」

「そっか、紗奈、つらかったね」



2人とも分かってくれたみたい。

話したら、気持ちが少し楽になった。



するとなぜか、つーっと涙が頬を伝った。




「雪川！？ごめん俺も強く言いすぎた！」

「泣かないで！ほら、わたしの抹茶ラテ飲む！？」



2人とも心配してくれる。



「ちがう…どうしたらいいかわからないの…」

「え？」

「千夏ちゃんはたぶん中学の頃からずっと水原くんのことが好きだった。
なのに、あとから出てきたわたしが水原くんを………」


千夏ちゃんが水原くんを想っている時間は、わたしよりもずっと長いはず。

それなのに、わたしが水原くんと付き合っている。

千夏ちゃんはそれなのにわたしと仲良くしてくれる。



どうして？

分からないよ………