五月の始まり。学校はまだ、慣れない環境にそわそわする生徒がたくさんいるころ。 そんな日の放課後の廊下に響いた俺の声。 「あ?けーたいがねえ!!!」 うるさがるダチをシカトして教室まで走った。 全力で走って着いた教室。思いっきりドアを開けると窓辺にいる誰かが振り返った。 俺は目を奪われた。 その振り返る姿はとても綺麗だった。 「華城?」