触られている感覚も、痛みも何も感じない。


…うそだろ?


オレ、もしかしてもう歩けねぇとか…?


嫌な空想が頭に浮かぶ。


オレは怖くなった。


足が動かなくなるなんて考えたことなかった。


もし本当に動かないとしたら…。


一生動かないとしたら…。


…ざけんなよ。


まだまだこの足が必要なんだよ。


したいことだっていっぱいあんだよ。


千夏と一緒に遊ぶのだってこの足がいるんだよ。


千夏をもっともっといろんな場所に連れてってやりたいんだよ。


この足がなかったら連れてってやれねぇじゃねぇかよ!