次の日、教室に行くと親友の莉緒がニヤニヤして待っていた。


「莉緒、顔がおかしい」

「何~~?三森と帰ったの?」

と来てそうそう聞いてくる莉緒。

「莉緒ねーあたしと颯汰は幼なじみだって言ったはずだよ?それにいつものこと」

「ははっ、そうでしたね結衣さん」

と笑う莉緒。


莉緒は中学の時からの付き合いで、
たまにこうやって冗談言いながらしゃべり合う。


「三森って女子とあんまり付き合わないよね。自分から話しかけたりしてるのにね~」

と長い茶色いふわふわな髪を指でくるくる回しながら言う莉緒。

あたしの髪はショートヘアだから莉緒みたいなふわふわな髪の毛には少し憧れる。


「付き合いたくないのかな?」

「昨日颯汰が付き合いたいと思わないからって言ってた」

昨日の帰り道で颯汰が確かにそう言った。
颯汰は好きな人がいないのかな。


「へぇー言い寄る女はたくさんいるくせに追い求める女がいないとはね、贅沢な男」


莉緒は言う事が色々と大人。
あたしなんかと全然違う。
化粧はするし彼氏はいるし…

でもあたしと仲良くしてくれて嬉しいと思う。


そんな莉緒の彼氏は颯汰の親友、福澤龍輝。
イケメンらしい。

あたしはよくわからないけど。