なんやかんや騒ぎは収まり、ようやく颯汰が加わり４人でお昼を食べることができた。


「なー颯汰ー」

「何だよ龍輝？」

「女泣かせすぎ。」

「うるせー仕方ねーだろ！」


颯汰はなんだかムキになってる気がする。
弁当を食べるスピードが早い。


「颯汰、あんまり早く食べたらむせるよ」

とあたしが心配して声をかけて上げるのも束の間、ゲホッとむせて咳き込んでいる颯汰。


「ほらーいわんこっちゃないー」
と莉緒が笑う。


「っせーよ！」

「はいはい、大丈夫？」

と颯汰の背中をさすってあげると一瞬背中をビクッとさせたけど次第に落ち着きを見せていった。


「いいよ結衣、もう大丈夫！サンキュー」

そして笑顔を見せる颯汰はあたしの頭を撫でて髪をくしゃくしゃにする。


「ちょっ！」


「はは、結衣髪みじけーからあんまり効果ねーな」


意地悪な颯汰はそう言いながら笑うからあたしもなんだかムキになっちゃう。




そんなあたしと颯汰の事をニヤニヤとした表情で見つめていた莉緒と龍騎の事を知らずに…。