「はぁ…」




またあの夢か…。



服を触らなくても汗で
びっしょり濡れていることがわかる。



「そんなに私がいらないのかな」



ふと窓の外を見ると庭に埋めてある
桜の木が見えた。


「ねぇ…
私はそんなにいらない子なの?
産まれてこなければよかったのかな…?




ってこんなこと木に聞いたってしょうがないよね」



私は木に問いかけた自分に呆れて
再び眠りにつこうとした時、


《あなたは決していらない子などでは
ありません》


と、どこからか私の問いに答えるように
返事が返ってきた。