アニメの制作での最後の仕上げは、声優さんに寄るアフレコであろう。
画像が間に合わなくて、先にアフレコをすることもあったらしいが、声優さんに命を吹き込まれたキャラクター達は、魅力的な存在となる。
CG当たり前の昨今、当時、すべて手描きだった為、各話の作画監督の画風がどうしても出てしまったものだが、その時でも、声優さんに命を与えられたキャラクター達の魅力は衰えない。
「画竜点睛」といったところだろうか。
ビデオのない時代、カセットテープに録られたアニメ番組を繰り返し聞いていた当時のファンは、画像がない分、声優には
思い入れがある。
だから、好きな漫画がアニメ化された時、声優がダイコンだと、大ブーイングとなった。
銀河鉄道999のキャラクター達が、TVの声優さんではなく、当時活躍していたタレントらを起用しようとしたら、ファンから大反対に合い、やむなく、やめたという話を聞いた事がある。
声優がアイドルしている昨今、演技力などあまり関係なくなったのかなと、考えさせられる番組もあったけれど、命を吹き込む声優さんの人気は、代替わりはしているものの今でも健在だ。
当時の声優さんで一番人気があったのは、古代進を演じた、故、富山敬氏だった。
その次は、神谷明氏。
九段会館で声優さん達のライブ(それ以前やっていたかは不確か)、
「VOICE・VOICE・VOICE」をトキさんと心踊らせて行ったのはいつだったか、懐かしい。
トキさんは、井上真樹夫氏、私は山田俊司(キートン・山田)氏の大ファンだった。
これ以降だったか、青二プロダクションの声優さんが、大量に辞めて、劇団バオバブを旗揚げした。
今、どうなっているのか、私はわからないけれど、当時も今もある、大人の事情ってやつだ。(爆)
アニメのイベントなどもこの頃から増え始めた。
銀座の三越屋上で、「科学忍者隊ガッチャマン」の声優さん達による1回ぽっきりのライブショーがあるというので、トキさんと開店前の三越入口に並ぶ。
後にも先にも開店前のデパートに並んだのは、この時が初めてである。(笑)
福袋やバーゲンで並ぶ方は多いとは思うが、開店と同時に、エスカレーターを駆け登るのは、かなり、しんどい。
しかも、屋上まで休みなし、若さゆえ出来た、所業だと思う。
ガッチャマンショーはささきいさお氏の新曲の発表やメインキャラクターの声優陣に寄る最終回のアフレコの再現で、ファンを大喜びさせた。
今回は、ファンへのLP等の販促目的が主であったから、サイン欲しさに買った記憶がある。
現在、そのサインも、カビさせてしまい、東大阪の灰にになってしまった。
「ネットで売れよ」と、とんでもないことを某友人に言われ、
「しまった」と、思った私も大概である。(爆)
こんな事を皮切りに、小遣いの範囲内で、いろいろなイベントに顔を出し始める。
ダイターンのFCの会誌を毎日新聞主催の同人誌即売会やコミケ準備会主催の同人誌即売会にも参加するようになる。
中学の先輩と、アフレコのまね事のような事もしてみる。
高校受験を控えた中坊が、現実逃避をするかのように、アニメに関する事を必死に追い掛けていた。
学校の先生も親も、いい加減にしろと言いたかったにちがいない。
通常、オタクというのは一つのものに固執するタイプが多いので、大概、頭の良い秀才が多かったと、思う。
であるから、私の場合、これには当て嵌まらない、オタクのようだ。
残念ながら、東京在住という利を生かして、一流ではないけれど、普通科の私立高校になんとか入れた。
馬鹿な我が子の為、親は大金を支払う事になったのは、言うまでもない。
いつの間にか、自分自身をオタクと認めているのが情けない。(爆)
話は前後するかも知れないが、高校受験をいよいよ来年に控え、あの「機動戦士ガンダム」が、ダイターンの後番組で放映され始めた頃。
ダイターンで主人公の破嵐万丈(ハランバンジョウ)の声を担当していた声優さん、故、鈴置洋孝氏にお会い出来る幸運に恵まれた。
FCのインタビューとして、トキさんが鈴置さんと、コンタクトを取ってくれたのだ。
当時、劇団薔薇座に在籍してらした鈴置氏は、結婚したての、25、6の若者だったと思う。
ダイターンが終わって、ガンダムのブライトをアテている時期だった。
氏は、中坊の勝手なお願いに快く、応じて下さったのは、サンライズの富野さんの時といい、当時は電話で平気でアポが取れた、本当に良い時代だったのかも知れない。
小さなカセットデッキ片手の中坊の私達と、喫茶店でいろいろお話をして下さった氏は、静かな優しい口調だったのを覚えている。
それなのに、快男児の万丈や固い軍人のブライトなど、役に入った時の役者さんは凄いと改めて感じた。
後年、新撰組の斎藤一の声を演じてくれた時、とても嬉しかった。
何故、後年、もっと真剣に応援しなかったのか、自分自身が悔しい。
インタビューが終わってちょっと打ち解けた時、氏がお腹が空いたので、お好み焼きでも食べようと誘って下さった。
今もあるかどうかわからないが、高田馬場のビックボックスの中にある、お好み焼き屋で、三人で仲良く食べた事が、とても印象深い。
当時、薔薇座の若手俳優だった氏は、経済的に余裕がなかったに違いないが、中坊の私達に出させるのは忍びないと思って下さったのか、
「もっと売れたら、キチンとご馳走するね。」
と、割り勘した、端数の50円を負担して下さった。
ご馳走になるのは、どうでも、その後、お会い出来ぬまま、氏が他界されてしまった事は、かなりショックだった。
満足なお礼もしていなかったので、申し訳なく、今もって心残りこの上ない。
鈴置洋孝氏にあらためて、ご冥福をお祈りしたい。
暫くしてから、今度は、ビューティフル橘役の水野カコさんにも、インタビューをお願いした。
優しくて可愛い女性だった事を覚えている。
役者を辞められたと、聞いたが、カコさんにも、失礼な事にご無沙汰してしまった。
反省の一言だ。
西武池袋線の江古田駅を歩いて、5分くらいのところだったか、「漫画喫茶」なるものがあった。
マンガ喫茶と言っても、今のインターネットカフェとは違う。
いわゆる、本当に漫画雑誌が並ぶ、店中大音量のアニメ音楽流れる、オタクのたまり場だ。
店の名前は覚えてないが、中坊の私が喫茶店に出入りすること自体、躊躇われることだったが、トキさん情報か雑誌かなんだったか、その店で、セル画が買えるとかで、1、2度行ったことがある。
セルの購入の仕方が凄まじく、地階にあるお店の入り口の戸棚に、サンライズから譲り請けたであろうセル画が並べられ、1階入り口から、よ〜いドンで一気に棚の上のセルを奪い合うのである。
当然、中坊の新参者、しかも女子の私は、弾き飛ばされる。
でも、優しいオタクの方が中にもいて、
「彼女にもチャンスをあげろよ!」
と、言ってくれたおかげで、万丈のアップの連セル5枚組をやっと手に入れた。
連セルというのは、わずか0.数秒分の連続カットの動画セルである。
万丈を手に入れたことがとても嬉しかったので、大音量を消して貰い、お店の公衆電話で、自宅にいるトキさんに連絡した。
当然、お店でコーヒーなど注文し、中でマッタリと(できたかどうか)した。
入口に、無造作に置かれていた、大空魔竜のジャンボマシンダーがとても印象に残っている。
後に風の噂に、この喫茶店は潰れたときいた。
考えてみたら、この時にも、お腹が空いた私が何か軽食を頼もうとした時、女性の常連客が、
「1時間置きに、オーダーを取りに来るから、最初から高いものを頼んじゃうと、お金続かないよ。」と、親切に教えてくれたのを思い出した。
安い単価で、長時間、回転率もよくない相手では、経営が確かに成り立たない。
オタクの憩いの場は、オタク自信が潰してしまったようである。
オタクだけのメロディ〜♪何処かでもう一度〜♪(爆)
関西に来て、びっくりした事がある。
再放送でもないのに、早朝5時半からアニメがやっている。
そんな、クソ早い時間に誰が見るのかと思っていたら、最近は真夜中に放映される、マニア向けのアニメもある。
もう一つは、関東で放映されても、関西で放映されないのもある。
このカルチャーショックはしばらく、慣れなかった。
日本は、なんだかんだで、東京を中心とした世の中だと改めて思う。
東京で放映されて、関西に放映されなかっものなど、腐るほどあった。
それは地域的なものとか、理由は様々だが、やはり大人の事情である。
考えてみたら、東京限定のライブや舞台に参加するには、地方方は移動の為の労力と経済力に恵まれなければ、なかなか、観覧の機会がない。
アキバ系発信のグッズ。
ブレイクしたアニメ。
インターネットが普及したとは、いえ、やはり、東京が発信である。
アニメだけの話ではないかも知れない。
TVでタレントが、東京ローカルな話しを全国ネットで平気で話すが、地方のどのくらいの人に伝わるのであろうか。
今でもそうなのだから、20数年前はもっと、開きがあったはずだ。
東京のローカル地区出身とはいえ、私はまだ、渋谷だ銀座だ新宿だの、電車乗っても数百円で終わる距離は、有り難い事だったのだ。
とは、いえ、東映動画でも日本サンライズでも、多くは西東京のローカル地区にあった。
東東京ローカル地区から来る、私等は、交通機関の乗り換えで、結構時間が掛かった。
そんな時間と労力さえも楽しみに思えた十代って、凄い時期なんだなあと、改めて思う。
高校に入ってからの私は更に、友人達に恵まれ、オタク街道を進むことになるのだが、それはまたの機会に紹介したい。
現在、オタク文化は、想像を超えるほど、逞しく成長している。
善きにつけ悪しきにつけ、話題になるのは、社会に市民権を得た証拠だ。
最近は子供と一緒に電王や銀魂などを見て喜んでいる。
さすがに、声優さんや作画さんなど、よくわからないが、それでも、テンポの良さと、綺麗な画像に、かつてのオタクは、まだまだ、のめり込めるらしい。
とうとう、オタクだと、公言してしまった。(爆)